新年最初の映画鑑賞は「シネマ歌舞伎」

夫のマシュウです。

定年退職してから、現役時代にはなかなか夫婦で行動を共にすることがなかったのですが、

時間ができたせいか「映画鑑賞」が夫婦共通の趣味になりました(^^)

昨年も、「シニア割」や「夫婦50割」のサービスを利用して、毎月のように映画館に通いました。

もともと、映画フリークじゃないので、評判を聞いて、じゃあ外さないだろうから

観に行こうという派です(^^)/

ですから、予告編にもあまり反応しません(^^)/

そんな私たちが、一番にハマったのが、月イチ歌舞伎で上映された「シネマ歌舞伎」でした。

年末の締めくくりの映画鑑賞も、シネマ歌舞伎でしたが、

今年の映画鑑賞も1月12日から上映の「月イチ歌舞伎」を観ることから始まりました。

今回の演目は、「沓手鳥孤城落月(ほととぎすこじょうのらくげつ)」と「楊貴妃(ようきひ)」の二本立てです。

主演は二本とも「坂東玉三郎」さん!

歌舞伎座の舞台公演を単に上映するというより、玉三郎さんが舞台公演を「編集・監修」して「映像作品」として作りこまれているので、玉三郎さんが演じるそれぞれの作品の二人の女性の物語をより楽しめる構成になっています。

沓手鳥孤城落月(ほととぎすこじょうのらくげつ)

明治時代の大作家「坪内逍遥」原作の戯曲で、明治から昭和初期にかけて「新歌舞伎」として上演されていた作品です。

舞台は「大坂夏の陣」において、家康軍に攻められた大坂城が落城寸前にあった時の話・・・

豊臣秀頼の母・淀の方は、関白であった夫・秀吉がつくった大坂城の落城という現実を受け入れられず、さらに秀頼の奥さんで家康の孫・千姫が城から落ち延びたことを知り、怒り狂い、錯乱状態に陥り、それを見た秀頼が母とともに自害しようとします。

しかし家臣から、豊臣家のために降伏を勧められ、正気を失った母を救うため、

涙をのんで開城を決意するというストーリー!

出演は「淀の方」を坂東玉三郎さん、「秀頼」を中村七之助さんが演じます。

落城が迫るなかで、子を思う愛が嵩じて狂乱する母と、その母を思う子の愛、

玉三郎さんの「鬼気迫る熱演」が悲愴感を伴って切々と迫ってきます。

いつもは、女形の美しい演技の「七之助さん」の凛々しい「武者姿」に、

あらためて息をのみます。↓右が玉三郎さん 左が七之助さん

楊貴妃

作家の「夢枕獏」さんが、坂東玉三郎さんのために書き下ろした「舞踏」です。

玉三郎さんが新境地を切り開いた作品だということです。

ときは中国の唐の時代、「楊貴妃」はその美貌ゆえ「玄宗皇帝」の寵愛を受けますが、

それがゆえ国を傾けたとして悲劇的な最期をとげます。

しかし、亡くなった「楊貴妃」への思いが忘れられない玄宗皇帝は、「楊貴妃」の魂を探すように、あの世とこの世を行き来することのできる仙人の「方士」に命じます。

「方士」は蓬莱山の宮殿で「楊貴妃」の魂を呼び出します。

すると「楊貴妃」の魂は在りし日の美しい姿であらわれ、永遠の愛を誓いあった玄宗皇帝との思い出を思い返しながら舞うのでした。

出演は「楊貴妃」を坂東玉三郎さん、「方士」を市川中車さんが演じます。

玉三郎さんが「楊貴妃」の魂が舞う静寂と幻想の世界を艶やかに表現し、

幽玄に舞う姿に息をのんで見入ってしまいます。

中車さん演じる「方士」との舞にも、胡弓のもの悲し気な旋律が寄り添うようにからみあい、不思議な世界をかもしだしていました。

坂東玉三郎さんに魅了♪

「沓手鳥孤城落月」が上演されたのは、平成29年10月の歌舞伎座の公演でした。

また「楊貴妃」も平成29年11月と比較的最近の舞台でした。

この2作に共通するテーマは「歴史に埋もれた美女で、時の権力者のなかで悲劇に陥った女性」を描いたものです。

「沓手鳥孤城落月」では子を思う母親の「燃ゆる愛」が、

「楊貴妃」では「永遠の愛」が、

玉三郎さんの2作品に込めた「愛のかたち」が、観客に圧倒的な迫力で伝わってきます。

「沓手鳥孤城落月」では、「新歌舞伎」として上演当時は当たり前であったであろう演出技法から脱し、現代のお客さんに違和感なく伝わるように、音を用いたシンプルな舞台装置で出演者の心情に集中できるように演出したそうです。

「楊貴妃」では、琴の美しい音色に加え、長唄と二胡の物悲しい旋律が、

玉三郎さんの夢幻の世界での舞を演出します。

人間国宝でもある玉三郎さんが、これからは、舞台に立つことより、後進の育成に努めていくとおっしゃっており、その集大成の舞台映像作品でもあるんじゃないかと思いました。

玉三郎さんのしなやかで艶やかな演舞に酔いしれた一日でした(^^)

さて今日のランチは?

映画の後は、ちょうどお昼の時間となりました。

妻アンとシネマ歌舞伎の感想を話し合いながら、回転寿司をつまむこととしました(^^♪

★釧路産イワシ              ★まぐろ赤身

  

★北寄貝、ホタテ、ツブの貝三昧セット   ★大海老

  

★カニみそ           ★炙りサーモン

  

★炙りしめ鯖          ★ズワイガニ、カニみそ、カニマヨセット

  

★イクラ、とびっこ、卵セット  ★炙りエンガワ

  

★茶碗蒸し           ★イカげそ揚げ

  

ちょっと食べすぎたかなぁ(^^)/

どうぞ、食いしん坊夫婦だ・・・と笑ってくださいね!

ごちそうさまでした(^^♪

シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

フォローする