札幌交響楽団の第612回定期演奏会を聴いてきました

夫のマシュウです。

9月22日、キタラで開催された、札幌交響楽団の第612回定期演奏会を聴いてきました。

実は、今月8日に、札響の名曲シリーズが予定されていたのですが、北海道胆振東部地震の影響で公演が中止になりましたので、久しぶりにキタラに足を運びました♪

今日の中島公園

ここ数日続いた晴天から、今日は曇りがちな空模様で、中島公園の菖蒲池も心なしか鉛色で、ボートを漕ぎだす人もまばらで、天気が良い日は芝生でたたずむファミリーもみられるのですが、今日は見かけません。

今年は、キタラに来る日はどうもこんな日になってしまいます(>_<)

豊平館(ほうへいかん)も、周りの静けさの中に溶け込み、より寂しく見えてしまいます。

今日のキタラの正面です。来場者もちょっと厚着です。

今回のテーマは・・・

今回の定期演奏会のテーマは「ドビュッシー没後100年に捧げるレクイエム」・・・

今年はドビュッシーの没後100年にあたります。

それを記念してのコンサートとなりました。

音楽家の生誕何年とか没後何年というのは業界にとって、一つのエポックとしてわかりやすい理由で稼ぎ時かもしれません。

ご多分に漏れず、今年はどの演奏家も楽団もドビュッシーに関する特集を組んでいるようで、あのNHK交響楽団もすでに定期演奏会でドビュッシーの没後100年にちなんだ曲を演奏していました。

札響はというと、ドビュッシーの曲は1曲だけでしたが、定期演奏会で演奏する3曲の選曲は「捧げる」というテーマにふさわしく、首席指揮者のマティアス・バーメルトさんの意思が強く感じられるものでした。

コンサートが始まる前に、バーメルトさんから、去る9月6日に発生した北海道胆振東部地震の犠牲者への「追悼のコンサートとして捧げたい」とのお話がありました。

細川俊夫「瞑想~3月11日の津波の犠牲者に捧げる」

この曲は、バーメルトさんが特に選曲した1曲で、ご自身が日本とともにあるというメッセージを込めたものだということですが、くしくも、北海道胆振東部地震が発生した直後の定期演奏会でもあり、地震の犠牲者への鎮魂の曲となりました。

初めて聴きましたが、ものすごく胸に迫ってくる曲でした。

被災地に向けてのメッセージとなって、会場は厳かな雰囲気に包まれました。

ドビュッシー「管弦楽のための映像」

ドビュッシーには「映像」という曲が4曲あるらしいのですが、第1集と第2集はピアノ曲で、第3集が今回演奏された管弦楽曲です。

この曲は3曲で構成されていますが、第2曲の「イベリア」は耳にしたことがありますが、

ほかの曲は初めて聴く曲でした。

ドビュッシー独特の「心に響く旋律」に気持ちが和みました♪

フォーレ「レクイエム」

「レクイエム」とは死者のための鎮魂歌です。

フォーレの「レクイエム」はモーツァルト、ヴェルディの作品とともに、世にいう「三大レクイエム」といわれる名曲です。

札響では、2014年の第570回定期演奏会で尾高忠明さんの指揮でヴェルディ「レクイエム」を演奏し、

2016年の第593回定期演奏会でマックス・ポンマーさんの指揮でモーツァルト「レクイエム」を演奏していますので、

今回の演奏会で「三大レクイエム」が完結ということになりました。

ソリストに、ソプラノの小林沙羅さんとバリトンの三原剛さんを迎え、札響合唱団とともに、会場が厳かな雰囲気につつまれる、心にしみわたる演奏でした。

特に、小林さんの心に響くやさしい歌声は、魂が天使によって天上にいざなわれるかのようで、目頭が熱くなる思いがしました。

まさに鎮魂歌としての荘重な音楽を聴きながら、心の中で、地震の犠牲者、被災者の方にそっと手を合わせました。

私にとっても特別な意味を持つ演奏会となりました。

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