受話器の向こうから伝わるもどかしさ・・・

夫のマシュウです。

今年も北海道を襲う雪害と、インフルエンザの流行、

そしてなかなか収まらないコロナ禍・・・

実はこれが我が家にとって「大きな壁」となっています。

というのも・・・

田舎の特別養護老人ホーム(特養)で暮らす母親とは、

昨年暮れに入院したと連絡を受けてから、

年末、年始にかけて、かれこれ、ふた月ほど声を聞いていません。

年末に子供が帰省したときも、特養の母親にビデオ通話して「あけおめ」しようかと

話題にしていたのに、他の用事も重なって出来ず・・・

<便りがないのは良いこと?>

とはいえ、連絡がないことに胸のつっかえを感じた妻アン。

さすがに松の内も開けたある日、心配がつのって、電話してみることにしました。

妻が取り次いでもらった母親を担当する職員さんの口調はおだやか。

ということは異常はないか?

少しほっとして、母親の様子を聞きだします。

元気に自室でテレビを観ながら過ごして食事も普通に摂っているとのコト。

職員さん「あとで電話しますから」

電話を切ったあと、

妻「義母さん、元気そうで安心したよ。私、心配で、アタマ、はげるかと思ったよ」(笑)

「午後に電話くれるって」(笑)

しばらくして・・・

私のスマホに特養から着信があります。

職員さんから母親に代わり、

私「母さん、遅くなったけど、明けましておめでとう!元気だったかい?」

母親「私は元気だけど、母さん(妻のこと)は身体弱いから心配だよ。どうなの?」

(いやはや、どちらが心配してるんだか?)(笑)

私「母さんも元気だよ!今、代わるね」

妻にスマホを渡し、やり取りに聞き耳を立てます。

妻「暮れに入院したけど、今はどう?大丈夫?」

母親「十二指腸潰瘍だったって。痛くてどうなるかと思ったよー」(笑)

妻「部屋は寒くないの?着るものは足りてるかな?」

母親「あんたから送ってもらった服があったかくていいわー。ポカポカだよ」(笑)

妻「食べたいものも、職員さんに頼んでスーパーから取ってもらうんだよ」(笑)

私に代わると・・・

母親「話したいこといっぱいあるんだけどねー」

職員さんから借りたスマホでしゃべっていることに気兼ねしている様子が感じられます。

母親「うちの電話も知らない間になくなったものね」

私「家には誰もいないし、使ってなくても基本料がかかるから外したんだよ」

母親「そりゃそうだよね」(笑)

私「電話したいときは、借りればいいんだよ」

母親「そうだわね」

どうも、いつか?家に帰ることを考えてるんだろうか?

さらに・・・

母親「早く春になって、〇〇くん(孫)がきたら家の庭でバーベキューでもしたいね」

「ホタテを貝付きのままで焼いてさ、父さんの思い出話なんかしながら食べたいべさー」

どうやら母親の頭の中は、

その昔、子供を連れて帰省したときの光景を思い浮かべているのでしょうか。

私も頭の中で、

もしできることなら、母親を車イスにのせて、

実家の庭でバーベキューする画を描くのですが、

外に出るにも不自由な身体では、とても叶わない相談だな~(^^;)

母親も、今ではもう叶わぬ、昔のある日のことを懐かしんでいるんでしょう。

実際に外に出てバーベキューなどできなくても、

じかに家族に会って、時間制限などなく、昔話に花を咲かせることができれば

母親も満足できるだろうに・・・

妻「コロナがなかったら、新築したきれいな施設のおばあちゃんの部屋で

誰に気兼ねすることなく、世間話もできたのにね。残念」

まさに妻の言う通りですが、これが「現実」・・・「もどかしさ」が募りますね(-_-;)

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