夫のマシュウです。
実家の父親が、地元の特別養護老人ホーム(特養)に入所して、早1カ月が経ち、
先日、「10月分の請求書」が送られてきました。
請求書には、特養で受ける介護サービスの種類と、それに応じた費用が記載されています。
請求書の内容を読み解くことにしました。
特養でのサービスの種類
特養に入所すると、介護保険の給付の対象となるサービスがいろいろとあります。
介護保険から給付されるサービスの種類
①食事・・・管理栄養士が作成した献立表により、入所者の体の状況や嗜好を考慮した
食事を提供し、栄養ケアマネジメントを行います。
②入浴・・・週2回の入浴があります。
③排せつ・・・入所者の身体能力を最大限活用した援助を行います。
④機能訓練・・・入所者が日常生活を送るのに必要な機能の回復、ないしは減退を防止するための訓練を行います。
⑤健康管理・・・医師や看護職員による健康管理を行います。
⑥その他自立への支援・・・寝たきり防止のための離床や着替え、整容などの援助を行います。
介護保険の給付対象にならないサービスの種類
①理容・美容サービス・・・理容師・美容師による理髪サービスが利用できます。
②貴重品の管理・・・入所者などの希望により、通帳や現金を預かるサービスがあります。
③レクリエーション活動・・・毎月の行事が企画されており、利用料金の負担があります。
④日常生活で必要となる諸費用・・・入所者個人の日常生活用品の購入や、私用で使う電化製品の電気代などの負担があります。
請求されたサービス加算の種別
今回の父親の入所にあたり、10月分として請求されたサービス加算の種類と費用です。
サービスごとの加算の種類が多くて、素人にはわかりにくいです(>_<)
各サービスにかかる費用は「単位」で決められています。
「単位」と費用の関係は「1単位=10円」で換算されます。
「福祉施設Ⅱ5」は1日829単位(8,290円)
医師や介護・看護職員などの「人員配置基準」や居室の定員や面積などの「設備基準」で
介護報酬の「費用(単位)」(1単位10円)が決められており、
それに応じてサービス利用料金も決められています。
「要介護5」の介護報酬は、多床室の場合816単位、ユニット型個室の場合894単位が基準です。要介護度が高くなるにしたがって、介護報酬も多くなり、サービス利用料金も増えることになります。
また、個室に入居した場合は介護報酬が多くなる、ということは自己負担額も増えるというしくみです。
請求書のサービス項目「福祉施設Ⅱ5」は、1日829単位=8,290円となっていました。
「処遇改善加算Ⅲ」は1日877単位(8,770円)
介護職員を確保するために給料アップなどの待遇改善を図ることを目的とする入所者の自己負担額で、基本料金と各種加算の合計額の3.3%(加算Ⅲ)です。
これは月1回で、877単位=8,770円です。
「看護体制加算Ⅰ2」は1日4単位(40円)
常勤の看護職員を1名以上配置している場合、等に加算される費用です。
「看護体制加算Ⅱ2」は1日8単位(80円)
看護職員を基準数以上配置しており、協力病院との24時間の連携体制を確保している場合、等に加算される費用です。
「夜勤職員配置加算Ⅲ2」は1日16単位(160円)
夜間帯に、喀痰吸引等が実施できる介護職員等を配置した場合、等に加算される費用です。
「日常生活継続支援加算1」は1日36単位(360円)
介護福祉士の数が入所者数6人に対して1人以上で、かつ要介護度4,5の入所者の割合が一定以上などの基準を満たす施設の場合に加算される費用で、居室が従来型の多床室の場合は36単位ですが、ユニット型の場合は46単位となります。
「栄養マネジメント加算」は1日14単位(140円)
常勤の管理栄養士によって入所者ごとの栄養ケア計画を作成し、栄養管理を行った場合に加算される費用です。
食費と居住費は自己負担
食費と居住費については、入所者の所得に応じて市町村に申請(介護保険負担限度額認定申請)して設定された負担限度額を自己負担することになります。
食費
これは3食分で1,380円/日です。
居住費
ここの特養は840円/日です。
実際の負担額は?
父親は「要介護5」で、10月3日に入所しました。10月31日までの費用は、
サービス利用料金は「274,500円」かかっていますが、父親の自己負担額は
「1割負担」となりますので「27,450円」でした。
食費の自己負担額は「40,020円」
居住費の自己負担額は「24,360円」でした。
「合計で91,830円」となり、日割り換算では「約3,167円/日」です。
年金で賄えるのか?
特養に入所すると「1人当たりの費用」は、「月約10万円」かかることがわかりました。
現在は、両親が特養にお世話になっていますので、2人で月約20万円かかることになります。
もらえる「年金の額は2人で月額換算・約20万円」ですので、入所費用で消えることになります。
他に、医療保険や実家の維持にかかる費用や税金もありますので、
この分が両親の「貯蓄」から減っていくことになります。
終の棲家として特養にお世話になるにしても、年金だけではやっていけないということがわかります。ある程度の「貯蓄を確保することが必要」だということです。
両親にとって、今年は「病院への入院」から、「特養への入所」と
目まぐるしく「生活環境」が変わった年でした。
ここにきて、ようやく、終の棲家となる?落ち着く先が決まりました。
このまま、何事もなく、しばらくは「落ち着いた日々」が続くことを願いながら
父親から預かった「貯金通帳」を眺めています(^^)/