夫のマシュウです。
芸術の秋(もう冬?)の東京・美術館巡りの旅も最終盤!
締めくくりは、上野公園内の東京都美術館で開催中の
「ムンク展-共鳴する魂の叫び」の鑑賞です♪
入場まで
この日は、ムンク展を鑑賞したあと、そのまま羽田空港に直行するので、上野駅のコインロッカーにカートを預けて、美術館に向かいました。
当日券なので、どこで買っても良いのですが、上野駅構内のチケット売り場は長い行列ができていたので、公園内の国立西洋美術館横の券売所に並びました。
東京都美術館は、65歳以上の方がシニア割引で1000円で入場できるのです!
東京都民でなくても割り引かれるのです!東京都は太っ腹。65歳バンザイ!(笑)
妻は、一般で1600円です💦
展覧会の構成
今回のムンク展は、ノルウェーのオスロ市立ムンク美術館蔵の作品を中心に約100点もの作品が集められています。
「ムンクの生涯をたどる大回顧展」ということで、ムンクの生い立ちから、家族や友人、
愛と別れ、そして晩年に至る作風の変化などを観ることができました。
展覧会は、ムンクの生涯を9つのテーマで構成しています。
1「ムンクとは誰か」
ムンクの自画像が多数あります。今でいう自撮りのポートレートも展示されています。
カメラに興味があったようですよ。
2「家族-死と喪失」
母の死や姉の死に関する作品が展示されています。心象風景としての表現が強烈な印象を与えます。「死と春」や「病める子」「病める子Ⅰ」などです。
3「夏の夜-孤独と憂鬱」
夏の夜の月明かりに浮かぶ人物、浜辺の人物などの作品が展示されています。
月明かりの描き方が特徴的です。幽玄!
4「魂の叫び-不安と絶望」
「叫び」が展示されています。ほかの3作品との比較も観ることができます。
5「接吻、吸血鬼、マドンナ」
男女の溶け合うような接吻が、印象的に描かれている作品が多数展示されています。
有名な「マドンナ」も観られます。
6「男と女-愛、嫉妬、別れ」
テーマのとおり、男女の愛と嫉妬や別れの印象を不思議な色彩で表現している作品が特徴です。「マラーの死」や「生命のダンス」という作品が象徴的です。
7「肖像画」
依頼されて作成した肖像画などが展示されています。
8「躍動する風景」
風景画も特徴的な筆の運びで惹きつけられます。
「太陽」や「疾駆する馬」など躍動的で生命感あふれる作品が展示されています。
9「画家の晩年」
第二次世界大戦中、死ぬまでアトリエで制作にいそしんでいました。
最後の自画像作品の「自画像、時計とベッドの間」も展示されています。
ムンク展の印象
ムンクの独特な配色と線の動きによって不思議な世界に誘われるのです。
ムンクの家族と死の影
印象的なのは、家族の死によってムンクの画風に変化をもたらしたのではないかということです。ムンクが5歳と幼いころには母親を、14歳のときには姉を相次いで亡くしていますが、その頃の不安な感受性が画風にあらわれ「叫び」という作品につながっているように思えます。
確かに、「叫び」は彼が精神的に不安定な時期に描かれたといわれているのもうなずけます。
家族の死を描いたその後の作風には常に「精神的な不安」と「死の影」が付きまとっているように見えるのですが・・・
ムンクの愛と孤独
ムンクは若いころ端正な顔立ちで、多くの女性にもてたといわれて、恋人との間の諍いでピストル暴発事件も起こすほどだったようです。こうした多くの恋愛と別れが作風にあらわれて、独特な表現手法をとる作品が多く展示されています。
ムンクの「叫び」
ムンクが描いた「叫び」は版画以外の油彩などの作品だと4点が現存するといわれています。
今回は、その1点、初来日となる1910年ころの作品といわれるテンペラ・油彩画の「叫び」を観ることができました。
夕暮れのオスロのフィヨルドを染める白夜を思わせる夕景色のなかで、ムンクを思わせる人物が、両手で耳をふさぎ、大きく口を開けて立ち尽くす姿。
色彩豊かな線のうねりが不安を掻き立てるように観る者に迫ります。
こんなに不思議な絵が、人々の心をとらえて離さないのはなぜ?
一度見たら、絶対に忘れられない「人物の表情」と、周りの風景との関係には、何かしら考えさせられるものがあります。抽象的な表現なのに不思議です・・・
係員の案内がすばらしい
特別展の目玉である「叫び」を鑑賞します。
その際の案内が「絵の前に立ち止まらずに鑑賞してください。また観たい方は、
もう一度、列に並んで鑑賞してください」というもので、人の列はスムーズに流れ、
ストレスなく鑑賞することができました(^^)/
私も、再び列に並び、「叫び」を名残惜しく鑑賞しました。
魂の叫び?
鑑賞し終わった後は、ムンクの「叫びWALL」のフォトスポットが出迎えてくれます。
妻アンにムンクの叫ぶ人のポーズで決めてもらいます(笑)
モザイクかけて表情がよくわかりませんが、叫んだのです。お許しを!(^^)/
お見苦しいところを失礼しました(^^)/
こうして、東京美術館巡りの旅は、すべてのミッションをクリアして終わりました。