夫のマシュウです。
先日のことですが、
私の田舎の特別養護老人ホーム（特養）で暮らしている母親から、
職員さんの配慮で電話がかかってきました。
京都土産を送ったお礼の電話でした。
そのときの職員さんの話では、
前回の面会のときから、元気を回復して食欲も出てきたので
ビックリしているとのことでした。
「きっと、あの面会のときにおばあちゃんを笑かしたからだよ！」
笑いで免疫力がアップしたと、すっかり自信を持った妻アンです(^^)/
「ここに居たら笑うことなんてないんだよねー」と答えていた母親でした。
そのとき、妻「８月に入ったらまた会いに行くからねー」
「また、コチョコチョして笑かしてあげるねー！」
に反応した母親が「いつ来るのさ～？」
そのときの声が、面会に来るのを心待ちにしているふうだった、とは妻の受け止め。
「会いに行くという約束を守らなくちゃ！」
少し前に・・・
食欲もなく元気がなくなってることを特養の看護師に言われてからというもの、
毎月、弟と交代で面会に行っています。
私たちは８月に入ってからの予定です。
この時期の北海道は、本州と同じように日中は３０℃を超える気温で暑い！
両親が元気なときの実家への帰省でも、
８月は寝苦しいので来てほしくないと言われたものです。
田舎もご多分に漏れず暑いのでしょうけど、特養での面会は？
折から・・・
お盆が間近に迫ってましたので、
４年前に逝った父親に供える盆菓子も買いました。
ひ孫っ娘の写真も新しいものをプリントして、話題にしようと
ポケットアルバムに入れて持参します。
いつの日にか会えることを楽しみに生きがいを持たせる狙いです。
妻は、食欲アップが元気回復のカギと、
好物のタラコと数の子たっぷりの松前漬けも買って、
食べやすいようにとタッパに小分けしてます。
こうして、夏休みの旅行客でいっぱいのＪＲの特急に揺られ、
特養で待つ母親を訪ねる長旅に出かけます。
果たして、面会当日は？
車イスに乗って、職員さんに押されて面会ロビーにきた母親は、
前回の２カ月ほど前の面会のときより血色もいいんじゃない？
と思って聞いたら、今、風呂上がりだといいます。
大好きな風呂に入ってさっぱりしたところでしょうか。
妻が「なにか冷たいものは？」と聞くと、自販機で買った冷たいミルクコーヒーを
美味しそうに飲み干します。
元気な様子を確認しながら、
面談ロビーのテーブルにお土産を開いて、説明する妻。
母親「話をしたいことはいっぱいあるんだけどねー」
ひ孫っ娘の写真を見せながら、はるか昔の思い出に浸ります。
「オレたちに子供ができたときも、函館まで世話しに来てくれたんだよねー」
母親「行ったよねー」
妻「遠いところ１０時間以上かけて来てくれたんだよねー」
写真を撮りながら、笑わせます。
「パパ、おばあちゃんと一緒の写真撮って。可愛く撮ってよ」(笑)
写真は笑顔で撮るのが一番！
そうこうしている内に・・・
母親「誰にも言ってなかったことだけど、一度お父さんと釧路湿原を見てみたかったんだよねー」
初めて聞いた話にビックリ！(@_@)
父親は会社の旅行会でしょっちゅう旅行に出かけていたのですが、
母親はというと出不精で旅行嫌いかと思ってましたから
そんな思いがあったとは・・・ね。
もはや、特養で車イス生活の身には叶わぬ夢なのです。
ただ、そうだったんだーと聞き流すしかありません。
こうして、およそ１時間ほどの面会もあっという間に終わります。
「また来るからねー」
軽く手を振り別れを告げます。
名残惜しそうな表情で車イスに座っている母親に見送られ特養を後にします。
母親の笑ったスナップ写真、その１枚を孫である子供にＬＩＮＥで送ります。
私「おばあちゃんは元気回復したよー！」
子供「よかったー笑！」