離れて暮らす親のこと~遠くの親戚より、近くの他人?

夫のマシュウです。

遠く離れて暮らす両親に会うために帰省するのは、両親が入院する前までは、年に2、3回というのが相場でした。

なにより2人とも元気が頼りで、それほど大きな病気もしないで、ここまできたものですから、これからもこのような帰省パターンが続くものと思っていました。

でも、遠くにいることで、もしもの時にすぐには駆け付けられないということは、

十分に理解していました。

定期的な電話で声の状態含めて健康状態を確認するのですが、元気な声を聞いて安心するくらいで、本当のところは離れていては分かりません。

そんな心配もあり、日常生活で両親とかかわりのある方とのコミュニケーションをとるようにしてきました。

帰省でわかる親の健康状態

帰省のたびに、まずは、最寄り駅から実家まで送ってもらうために

タクシーを呼ぶのですが、運転手さんに最近の様子を伺います。

妻アン「いつも、じいちゃんとばあちゃんがお世話になってます。最近、二人の様子はどうでしょうか??」

運転手「じいちゃんは、よく歩いているようだから心配ないよ。先日もコンビニで買い物してたよ。だけど、おばあちゃんは弱ったね~。腰が曲がって歩くの辛そうだよ~。」

などと教えてもらいます。

小さな田舎まちですから、タクシー会社は一社だけで、両親は通院や買い物に

いつも利用していたので、運転手さんたちとは、顔なじみになっていました。

乗り降りの際には、手を添えてくれたり、段差のあるところは充分に気を配ってくださったりと、本当に良くしていただいていました。

実家に着くと、両隣に住む方への挨拶は欠かせません。

挨拶に伺うたびに、最近の状況を聞き出し、生活に変化がないかを探ります。

電話の調子ではわからない健康状態を教えていただけます。

ご近所さんA「おじいちゃんはゴミ出しで苦労してるようだけど・・・」

ご近所さんB「おじいちゃんは、よく手押し車を押して歩いているようだけど、おばあちゃんは見かけないね~」

などと・・・日常の情報を教えてくださり、有り難い限りです(^^)

母が入院したとき

ですが、母が入院する事態になったあの日・・・

父は、耳が遠くて、面と向かって話をする分には、大きな声で伝えることができるので何とか意思は伝わるのですが、電話では全くといっていいほど会話にならないのです。

その父から、ある日の朝、電話があったのです。

父「母さんが倒れたんだけど、誰にも連絡するなと言ってるんだー!助けてやってくれ~~」

妻アン「じいちゃん!どうしたの! 倒れたってどういうこと?はっきり言わないとわからないでしょー!」

父「助けてやってくれー・・・」

妻アン「どうしよう??」

ついに、もしもの事態が発生してしまいました。

こんな時はご近所だ!と思い、いつもお世話になっている方に電話しましたが

つながりません。

そうだ!!こうなったら、救急車だ!! 私たちもあわてました。

とっさのことで札幌の119番に通報して、田舎の町の母が倒れたことを告げると、

田舎の町を管轄する119番を紹介してくれて、すぐに駆け付けてくれました。

母は、町内の病院に運ばれ、そのまま入院。

その後、連絡のついたご近所の方が病院に駆けつけてくださり、病状も確認していただきました。

その日、私たちは、夜にやっと病院に到着したのでした。

日常の安否確認のお世話

母が入院した後も、父は身の回りのことは自分でできるとして、介護施設のお世話になることを頑なに拒んできました。

そんな状況を、ご近所の方々はよく知っていて、夕方にはおかずを一品作ったからと言っては様子を見に来てくれたりします。

週2回の訪問介護ヘルパーさんの来る日以外の日は、様子を見に行ってくれる人が現れたりします。

近くを通りがかったついでに、玄関の呼び鈴を鳴らしてくれると、言ってくれたり、

安否確認や見守りをしていただけることに「ご近所の温かさ」を感じています。

まさに「遠くの・・・より、近くのご近所さんに感謝」です(^^)

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