夫のマシュウです。
もう年の瀬だといいうのに、
北海道で暮らしてきたものにとっては、いつ冬になるんだろう?という感じ。
雪が降れば冬になったって気持ちの上でも区切りになるんだけど・・・
移住して初めて迎える冬の関東
テレビのニュースを見ていると「この冬一番の冷え込み」「真冬並みの寒さ」という表現で
報道されていますが、私たちは「冬のイメージと体感とのギャップ」に悩むところ。
木々の装いもそのようで、
今年は紅葉が長く見られるといい「名残紅葉」という言葉も知りました。
名残といえば
ネット記事を、なにとはなしに、スクロールしていると、ある記事に目が留まりました。
埼玉県の川口市にある国指定重要文化財の『旧田中家住宅』が、
耐震工事の大規模修繕工事のため長期休館に入り、
その工期が5年といわれているものの、いつ完了するかわからない?とのこと。
今、休館前にひと目見ておこうと訪れる人で賑わっているといいます。
今年の12月27日が公開最終日!
次の公開は?われらが生きている間に見られるか?うーん、わからないなー?
これは急がないと!
いかにも思いつき夫婦の面目躍如?
妻「でも、せっかく行くんだから、一か所じゃもったいないねー。
どこか名残の紅葉でも見るところはないだろうかねー」
ではと、マシュウ旅行社(社長は私)が「日帰り鉄道の旅」を企画します。
埼玉県川口市へ!
『旧田中家住宅』は、最寄り駅の埼玉高速鉄道・川口元郷駅から徒歩で8分!
まずは、目的の『旧田中家住宅』を見学することして、そのあとは、
ここから、ふたたび埼玉高速鉄道で20分ほどの乗車で地下鉄南北線後楽園駅で下車。
東京ドームシティにある商業施設『ラクーア』で昼食のあと、
『小石川後楽園』で名残り紅葉を愛でることとします。
妻に提案すると大賛成!😊
このところ、関東地方はカラッカラの晴天続き!
しばらくは雨や雪の心配はなさそう。
「思い立ったらすぐに実行しよう!」をモットーにする我らは、
即、天気の良い日を見計らって行動に移します。
今回、初めて乗る「埼玉高速鉄道」です。最寄りの川口元郷駅で下車。
スマホの地図を頼りに歩いて行きます。
スマホの指示に従って歩いているつもりでも、最近よく道に迷うので
妻から信用を無くしている添乗員の私(;´д`)トホホ
「こっちでいいの?」妻が周囲に目を凝らして確認しています。
到着!
『旧田中家住宅』です。
大きな国道に面していて周りにはマンションが立ち並ぶ一角にあっても
その威容はよく目立ちます。
大正期に建てられた当時としては珍しい「3階建ての優美な外観」が目をひきます。
周囲のマンションと比べても壮麗な3階建ての外観が威容を誇ります。
この邸宅は・・・
みそ醸造と材木商で財を成した4代目田中徳兵衛さんが、1923(大正12)年に
レンガ造りの洋館を建て、その後1934(昭和9)年に和館を増築!
2005年に川口市が買取り、2006年から一般公開を始めたといいます。
建物はすでに築101年経っていて「耐震工事の大規模修繕」を余儀なくされたといいます。
洋館の玄関を入ると、そこは帳場というところで訪れた客を迎えたとのこと。
所有者は、平成17年までここで生活していたのだそうです。
最上階の3階
2階の応接室もすばらしくて、妻も思わず歓声を上げます。
和館の1階にある37畳もの広さのある日本間
廊下越しに本庭園が広がります。
日本庭園と洋館が妙にマッチして見えます。
日本庭園の池越しに正面が和館で左側に3階建ての洋館。
日本庭園の向こうに大きな茶室
3階建てのレンガ造りの威容に圧倒され、豪奢な内装にもため息をつきながら見学!
往時の繁栄を私たちに伝えるしつらえです。
今度はいつ見ることができるだろうか?
名残惜しく去ることにします。
このあとは?
ふたたび埼玉高速鉄道の川口元郷駅へ!地下鉄南北線の後楽園駅を目指します。
そして東京ドームに隣接した国の特別史跡『小石川後楽園』を訪ねます。
小石川後楽園は江戸時代の水戸徳川家の中屋敷に造った庭園で、二代藩主光圀の代に完成!
ここは、私がリタイア後の2018年春に訪れて以来となります。
折から、当時はテレビドラマの水戸黄門にハマっていたときでしたので、
黄門様もこの景色を眺めていたのかと感動を共有?したものです。
今度は名残の紅葉を愛でに来ることができるとは!
東京ドームからほど近い、東門の入り口から入園します。
唐門と内庭・・・かつての「後楽園」への正式な入り口だったといいます。
池の周りにはおびただしい枯葉が敷き詰められ、わずかに残る紅葉も寂しそう。
紅葉も退色しています。
琵琶湖を見立てて作られたという大泉水
駐歩泉の碑の奥に紅葉が映えます。
白糸の滝
円月橋
水面に映る形が満月のように見えることからつけられたといわれます。
この「渡月橋」は、京都・嵐山の渡月橋を表しているといいます。
左側に伸びる堤は「西湖の堤」で、中国の西湖の堤に見立てて造られたそう。
帰りは、西門を利用します。
テレビの中継を見ていて、紅葉が見ごろと聞いてからしばらく経ってから訪れましたので、
すでに、枯葉状態が進んでいました。
木の葉の成長も、人生に例えるなら
★新緑の頃は、これからが人生の明るい未来が待っていて希望に満ちている成長期でしょうか。
★やがて、成長して深緑となる頃は、人生を謳歌する時期でしょうか。
★そして、紅葉に色づいてくる頃は、人生のたそがれを自覚する頃で
それでもその美しさをホメられることに喜びを感じる頃でしょうか。
紅葉も盛りを過ぎて枯葉になって地面を埋め尽くすぬれ落ち葉の状態をみると、
人生の最期を見ているような気持になってしまいます。
人生も紅葉と同じで、一番輝いて見えるときを逃がしてはダメだということでしょうか。
こうして、旧田中家住宅といい、小石川後楽園の紅葉といい、
「名残を惜しむ日帰り旅」ではありましたが、
なぜか、黄昏時を迎えた「自分の人生」と重ねて考えてしまうのでした。
こうして、マシュウ旅行社?主催の日帰り鉄道の旅はつつがなく終了しました(^^)/