ある役者の訃報

夫のマシュウです。

新聞の訃報欄で「ある役者」が亡くなったことを知りました。

その方は、ほとんどが「悪役」「斬られ役」・・・

画面にはほんの数秒しか映らないのに、妙に印象に残る方でした。

その役者の名前は「福本清三さん」です。

みなさん、ご存じでしょうか?

新聞の訃報欄には「5万回斬られた役者」と紹介されていました。

この役者を知ったきかっけは、

我ら夫婦が一時期ハマりにハマったテレビドラマの「水戸黄門」からで、

いつも悪役で出てきては、すぐに斬られてしまう役者さんがいるのに気がついてからです。

すごく痩せていて、こわもてな顔をしているのに、なぜか憎めない、

役者というより、ちょっと素人っぽい演技?にもどこか親近感を覚えたのでした(^^)/

その福本清三さんの姿を追うことが「水戸黄門」を観ることの「楽しみのひとつ」にもなっていましたね。

私「あっ!いたいた!」

妻「えっ?どこどこ?」

私「ここだって!」

再生画面を一時停止! スローで再生! ほんの一瞬ですが画面を横切りました。

妻「あっ!いたーーーー!」

と、まるでウォーリーを探せ並みに、妻は「福本清三さんを探せ」が楽しみな様子でした。

北海道では月~金の午後の時間帯に、

水戸黄門役・東野英治郎さんが主演していた頃からの話を何度も再放送!

福本さんも、若い時からずっと出演!

この頃から、あばら骨が見えるくらい、かなりのスリム?体型でした。

ときに大げさに斬られ、ときにオドオドした逃げるような立ち回りで、

アクションにいろんな味付けをしてくれていましたね(^^)

その内、時を経ると次第に「セリフ」も付くようになります。

そうなると、出演者の名前の最後の方に「福本清三」と流れます。

毎回「人生楽ありゃ苦もあるさ・・・」と、おなじみの主題歌を聞きながら

今日は福本さんの名前があるかどうかが、楽しみな妻アン(^^)

名前を見つけると、さてどんな役でどんなセリフを言うのか興味津々!

どうやら、その日はやくざ仲間の頭役のようです。

「おい!お前ら!」と助さん格さんに向かって言ったり、

「おぼえてやがれー!」と言って一目散に逃げる場面を観るにつけ、

「セリフがあってよかったね」と喜ぶ我ら・・・(^^)/

その内、だんだん年齢も重ねて風格も出てきて、こわもての顏は、ますますパワーアップ!

ところが、悪役ばかりじゃなかったんですよ。

あるときなどは、人のいい船頭さん役で出てました。

私たち「悪役じゃなく良かったねー」(^^)/

「水戸黄門」ばかりではありません。

「ラストサムライ」ではトムクルーズと共演していたんですね。

また、何気に見ていた映画「超高速参勤交代リターンズ」でも福本さんを見つけました。

そして、

映画の「主演」もしていたことを訃報欄で初めて知りました。

斬られ役が主役の映画「太秦ライムライト」です!

この映画のキャッチコピーが「どこかで誰かが見ていてくれる」です。

「太秦ライムライト」オフィシャルサイトから

そうです! 私たちもずーっと観ていましたよ!(^^)

その他大勢の斬られ役がいるからこそ、主役が輝くのです!

その他大勢の斬られ役という「一つのことを極める」ことで、

後世に足跡を残すことができる・・・

我ら夫婦、いろんなことを学ばせていただきました。

「最初で最後の主演映画」ゼッタイ観ます!

福本清三さん、ありがとうございました。

合掌

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