夫のマシュウです。
先日、5年後に発行される「新紙幣」が公開されました。
1万円札の「肖像画」には明治時代の実業家「渋沢栄一さん」が選ばれましたね。
そして!
4月27日、キタラで行われた「札響コンサート」で、
その渋沢さんの「ひ孫」にお会いしてきました(笑)
実は、今回の「指揮者・尾高忠明さん」は、渋沢栄一さんの「ひ孫」だったのです(@_@)
春来たりの中島公園🌸
ようやく菖蒲池のほとりの「エゾヤマザクラ」が咲き始めましたよ。
貸ボートも営業開始!早速、親子連れの姿も!
コンサートホール・キタラをバックに、スイセンをパチリ!
定期演奏会のテーマ
首席指揮者のマティアス・バーメルトさんは、
今年1年間の札響の「10回の定期演奏会」では
「作曲家が作曲家に出会うとき・・・何を感じ、何を与えたのだろう?」という「お題」を
各回の「指揮者」の方々に投げかけたそうです。
その意味するところは、
変奏曲や、編曲など、他の作曲家の作品をもとにしたり、
影響を受けて書かれた作品を選ぶという試み!
今回の指揮者・尾高さんの回答は?「変奏」というキーワードで、
ブラームスの「ハイドンの主題による変奏曲」と、エルガーの「エニグマ変奏曲」
この2曲を選択!
ブラームスからはハイドンが・・・
そしてエルガーからは、ベートーヴェンや、メンデルスゾーンの
音楽が聴こえてくるとか・・・♪
そして、この二つの変奏曲の間には、モーツァルトの愛らしいピアノ協奏曲第22番が
挟まれる構成を組みました。
ブラームスはモーツァルトを尊敬していたらしいです。
ピアノ独奏はフランスの名ピアニスト「アンヌ・ケフェレックさん」です。
演奏会の「3曲」
①ブラームス/ハイドンの主題による変奏曲
ブラームスが37歳の時の作品です。
知人から渡されたハイドン作といわれる
「ディベルティメント(室内楽曲)」の写譜をもとに作曲。
第2楽章の「聖アントニウスのコラール(賛美歌)」の旋律を「主題」として用いています。
冒頭で、どこかで一度は聴いたことのある「主題」が奏でられ
その後に8つの変奏曲。そして「終曲」へと続きます。
「宮廷」を想起させる「厳かな旋律」が展開していく様は、
格調の高さ、重厚感を醸し出し、ブラームスのハイドンへの
「オマージュ」が込められているように感じさせる曲です。
②モーツァルト/ピアノ協奏曲第22番
モーツァルトが29歳の時の作品。
第20番や第21番と同じ年に作曲されて、
木管を、それまでの「オーボエ」から「クラリネット」に替えた
「軽快」で「愛らしい旋律」が印象的な曲!
モーツァルトの代表的な傑作の一つに数えられながら、長い札響の歴史でこれまで演奏されたのが3回しかないというのも不思議!
③エルガー/エニグマ変奏曲
「エニグマ」は、ギリシャ語で「なぞなぞ」とか「謎解き」などの意味!
また、変奏曲「謎」という言い方もされています。
作曲のきっかけは、エルガー41歳の年、何気にひいたピアノの即興メロディを、
妻にほめられたことがきっかけで、ちょっとした「遊び」を想いついたそう。
そのメロディを「これは誰のことだと思う?」と、妻に問いかけて
「なぞかけ」を始めたことが、この変奏曲誕生につながったといわれています。
全曲は、主題と14の変奏からなる「管弦楽曲」
エルガーは、この変奏曲には「小さな謎」と「大きな謎」があると説明していますが、
「小さな謎」は「友人14人」の「イニシャル」や「ニックネーム」を音楽によって表現!
「大きな謎」は、いまだ「永遠の謎」のままらしいです。
第9変奏「ニムロッド」は「東日本大震災」直後の、キタラでの演奏会で、
尾高さんの指揮で演奏され、慎んで、静かに、犠牲者を悼みました。
感想
最初のブラームスの曲は、尾高さんの、決して感情を高ぶらせることなく、
情熱を内に秘めた指揮に、札響が、格調高い演奏で表現♪
ブラームスの世界に引き込まれました。
尾高さんといえばエルガー!
エルガーといえば尾高さん!と言われるほどの「エルガーの権威」!
過去には、エルガーなどの「イギリス音楽」を広めたことで
「大英帝国勲章」や「エルガーメダル」を受賞しています。
まさに、熱のこもった「尾高さんの十八番」を聴かせていただきました(^^)
ピアノ独奏の「アンヌ・ケフェレックさん」は初登場です。
ピアノ協奏曲第22番は初めて聴く曲ですが、
第2楽章の切ないメロディが印象的!大好きになりました!
アンコールに応えた一曲は、サティのグノシエンヌ第1番♪
うっとり、マッタリと浸りました♪
ところで、尾高さんは、今回の演奏会のあと、5月20日から、
3月に見つかった「前立腺がん治療」のため「活動休止」・・・
その意味でも大事なコンサートになりました。
尾高さんは、12月の「札響の第九演奏会」でも指揮を振られますので、
「元気な指揮ぶり」を楽しみにお待ちしています!!