施設にいる母親が『お金が欲しい』と言い出した!

夫のマシュウです。

母親が暮らす田舎の特別養護老人ホーム(特養)が新築されて、引っ越しも無事終了!

新しい暮らしに落ち着いた頃・・・施設の職員さんから、私の携帯に電話が入りました。

「実は、〇〇(母親の名前)さんが電話したいと言うのですが、

そばにいるので代わっていいですか?」

母親「もしもし、私だけど・・・」

私「どうしたの?声に元気ないけど大丈夫?」

母親「私かい?私は元気だけどさ・・・兄ちゃんは?」

私「元気だよ。どうしたの?」

母親「私ね、お金欲しいんだよねー」

私「え!!お金?」💦

母親「手元に何もないから、2,3万円欲しいんだわ」

私「そのお金で何買うの?」

母親「お金があれば、何か、使えるかなって」

私「欲しいものなら毎週スーパーで買ってもらってるじゃない?」

母親「買い物代行かい?買ってもらってるよ。母さん、自分で買いに行けないし」

私「そうだけどさー。自販機のジュース買いたいのかな?」

母親「そうだねー。まあ冗談だよー」(笑)

ん?冗談?

私「施設の決まりでお金持つことはダメだって言われてるよね?」

母親「ここに職員の〇〇さんいるから、兄ちゃん聞いてみてくれる?」

ここで、そばで聞いていた施設の方に電話を代わります。

私「母親が、現金が欲しいって言ってるんですが、規則でダメでしたよね」

職員「そうなんです。紛失などが起きると困るので・・・」

私「そうですよね。それはわかっているんですが、自分でジュースを買いたいって気持ちも

わからなくはないんですよねー」(^^;)

職員「コロナの前は元気な方を買い物に連れ出していたんですけど、今は無理ですし」

私「小銭程度を持たせることできないんでしょうかねー」

職員「入居者さんの中にも小銭を持っている方がいらっしゃるので、

その程度であれば・・・」

母親の希望するお金を持たせるわけにはいきませんが、

せいぜい、自販機でジュースを買うことができるように、

小銭を持たせてもらうことにしました(^^)/

電話が終わり・・・

妻「女の人は家計を預かっていたから、最後までお金のことを気にするらしいよ」

アンはグループホームに入居していた「自分の父親」のことを思い出したようです。

手先の器用な義父は、元気な頃、我が家にやってきては庭木の手入れをしたり、

踏み台を作ってくれたり、彫刻刀で彫り物をしたりと、イキイキとした表情をしていました。

それがグループホームに入所すると、

工作するための道具を持つことが禁じられてしまい、

愚痴をこぼすのを聞いても、何もしてやれない私たちでした。

妻「施設では、決まりにそって生活しなきゃいけないから

結局、好きなことも出来なくなるんだよね」

「危ないことはさせられないということで、それは理解できるけど・・・

つめ切り一つ、自室内に置くことは禁止だったからね」

私「施設に入ったら、ただ生きているってことになる・・・のかも?」

認知症の義父をそばで見てきた妻アンがこんな言葉をつぶやきました。

「お父さんは、かごの鳥」って感じがしてたよ・・・と。

今回・・・

妻が電話口で・・・

「おばあちゃん、食べたいものがあったら〇〇さんに頼んで買ってもらってね」

「ほら、この前も大好きなタラコを頼んでいたでしょ。美味しかったかい?」

母親「うん。甘口で美味しかったよ」

妻「そう、良かったね!今度また美味しいものを送るから待っててね!」

母親「うん。待ってるよ!たくさん送ってねー!」(笑)

息子の私と話していた時は、心なしか元気がなかった母親でしたが

妻と話しているうちに、すっかり元気を取り戻してくれました(^^)/

良き!良き!(笑)

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コメント

  1. シニア より:

    お邪魔します
    シニアです
    なんかねぇ〜義母を思い出しました
    同じ市内に住んでいましたがあまり好きではない義母でした(笑)認知症になってからはお世話や通院付き添いなどをしていましたが
    そうして行くうちにだんだん愛おしくなってきて 私の事を一番好きな人と言ってくれて最後まで看取れて良かったなと今思ってます
    今は両親も義父母もみな亡くなりましたが
    それぞれ楽しい思い出を残してくれたなと思ってます 今回の小銭をお預けする電話での会話もいつかお二人の微笑ましい思い出になるのでしょうね 

    • ともに白髪の生えるまで より:

      シニアさん、コメントありがとうございます。マシュウです。
      すでに4人の親御さんを看取られたシニアさんには
      良い思い出が残ってなによりです(^^)
      いつまでたっても親と子の関係は変わりませんし、
      私たち夫婦がこうして親の面倒をみることも宿命のようなもので、
      親の背中を見ながら「明日のわが身」を思い見守っています。
      シニアさん、こんにちは。アンです(*^-^*)
      義母さんがシニアさんのことを「一番好きな人」って
      言ってくださったんですね。
      もうなんだか胸が熱くなってうるうるしてしまいました。
      それは義母さんの本心だったことでしょう。
      シニアさんの優しさが通じていたんですね。
      最期までお世話が出来て本当に良かった!!(笑)