5月19日、札幌交響楽団の第609回定期公演が札幌のコンサートホールキタラで開催されました。
『ショパンとブルックナー、いまこの人で聴きたい』というタイトルで、ピアノ独奏にシャルル・リシャール=アムランを迎え、高関健さんの指揮で聴きました。
アムランさんといえば、2015年の第17回ショパンコンクールで第2位に入った方です。
たしかこの2015年のショパンコンクールといえば、2017年の年末のNHKBSで「もうひとつのショパンコンクール~ピアノ調律師たちの闘い」という番組で、コンクールで頂点を目指すピアニストが使いやすいピアノを選ぶ際に、自社製ピアノを選んでもらうためにサポートするピアノメーカーの調律師たちが夜を徹して、調整に励む姿を描いていたのを思い出しました。
確かに、コンクールの裏舞台ではもうひとつの闘いが繰り広げられていたのです。
表舞台では、アムランさんが確かヤマハのピアノで勝負していました。
今回は、そのアムランさんを迎えてのショパンを聴くことができました。
また、指揮の高関健さんも久しぶりの札響共演で、とても楽しみにしていました。
曲目は、1曲目がショパンのピアノ協奏曲第1番、おなじみの名曲です。
アムランさんの弾く、ときに力強く、ときに流れるようなタッチと歌い上げるメロディーにうっとりと聞き入りました。
いつまでも鳴りやまない拍手に、アンコール曲、これもショパンの「ノクターン第20番(遺作)」で応えてくれました。
感動しました。素晴らしかったです!!
2曲目は、ブルックナーの交響曲第3番「ワーグナー」。ブルックナーといえば、第1番、第4番、第7番、第9番などがよく耳にする曲ですが、第3番は初めて聴きました。
そのはずです、今回が札響の定期初演だそうです。
「ワーグナー」という標題は、ブルックナーがワーグナーに献呈したことによるものだそうです。
60分もの大曲ですが、そこはやはりブルックナー。金管も弦も最大限の音量でホールを震わせてくれました。時間を忘れるくらい楽しませてくれました。
今日も感動で、手のひらが痛くなるくらい いっぱいの拍手をさせていただきました。
キタラのある中島公園は、すっかり初夏の装いですが、天候はあいにくの雨模様で、いつもは多くの市民や観光客が芝生の上で土曜の昼下がりをくつろぐところですが、この日はボート乗り場も閑散としていました。雨は似合わないなぁ~