夫のマシュウです。
「札響名曲シリーズ」が、4月20日、札幌コンサートホールキタラで開催されました。
テーマは「喝采とチャイコフスキー」
でも、この「喝采」って何?
そんな疑問を抱きながら、キタラに向かいました(^^)
今日の中島公園
数日前の初夏を思わせる陽気から一変!
肌寒く、風の強い昼下がり、ようやく天気も回復してきました。
キラキラ輝く、菖蒲池越しにキタラが!
テーマは「喝采とチャイコフスキー」
「喝采」って、どういう意味でしょうか?
今回の「指揮者」は、2003年から2012年まで「札響の正指揮者」だった
「高関健さん」!
札響とは気心の知れた信頼関係があります。
久しぶりにタクトを振ることに「喝采」なのでしょうか?
それとも、ピアノ独奏者に「第10回浜松国際ピアノコンクール」の
「優勝者のジャン・チャクムルさん」が出演するから「喝采」というのでしょうか?
浜松国際ピアノコンクールは、今やショパン国際ピアノコンクールや
チャイコフスキー国際コンクールと肩を並べるくらい、有名なコンクールのひとつ🎹
「本屋大賞」をとった「恩田陸さん」の小説「蜜蜂と遠雷」の舞台としても知られています。
演奏曲目
プログラムは3曲です。
モーツァルト/交響曲第32番
オープニングのこの曲は「序曲」という標題がついています。
「短い3つの楽章」が「単一楽章」のようにつながって構成!
「演奏時間が9分たらずの短さ」で、交響曲としては珍しい形式。
オペラの華やかな「序曲」として作曲されたのでは?といわれています。
ベートーヴェン/ピアノ協奏曲第3番
いよいよ「ピアニスト・ジャン・チャクムルさん」の登場👨
この曲は、ベートーヴェンのピアノ協奏曲で唯一のハ短調の曲で
「わびしさのある悲しいしらべ」です。
ベートーヴェンのハ短調の曲には有名な「運命」などがありますが、
重く暗い感じがしますね。
★第1楽章は、オーケストラの重々しい演奏で始まり、
ピアノ独奏に誘いますが、ピアノが美しいメロディを奏でることで
一気に「ピアニストの力量」が表れるところです。
★第2楽章は、ピアノの「美しい旋律」が「情感」たっぷりでに胸に響きます。
★第3楽章では、ピアノとオーケストラのそれぞれが、絶妙なやり取りをしながら
聴衆を「至福のクライマックス」へと導く「スケールの大きな名曲」です。
チャイコフスキー/交響曲第5番
チャイコフスキーの「人気交響曲」といえば、後期3大交響曲の、第4番、第5番
第6番「悲愴」といわれますが、そのひとつ「チャイ5」で親しまれる名曲です。
初演は批評家から「酷評」。チャイコフスキーも自信を失いましたが、
聴衆からは「好意」を持って受け止められ、本人も「成功作」として
評価するようになったという作品!
★第1楽章は、「クラリネット」の旋律で始まり、曲全体を支配!
ダイナミックなオーケストラの重厚な響きが印象的で「金管好き」にはたまらないでしょう!
★第2楽章は、弦楽器の静かな調べにのって「ホルン」が美しいメロディを奏でます。
ホルン奏者にとっては、自分がメインだ!と思うでしょう。
とにかくドラマチックな楽章です!
★第3楽章は、「ワルツ」のリズムで、まるでバレエ「くるみ割り人形」の中の
ワルツでも見ているような華やかさと高貴さを感じさせます。
★第4楽章は、威風堂々とした「弦楽合奏」で始まり、「ロシアの民族的音楽」を感じます。
クライマックスはオーケストラのパワー全開で大団円を迎えますが、
何か「胸に迫るもの」が! さすがはチャイコフスキーです!
この交響曲は、金管楽器群にとっては腕の見せ所満載!
「美しいメロディ」と「オーケストレーションの妙が光る」
「ダイナミック」で私の大好きな作品のひとつです(^^)
演奏会を聴いて
「ピアニストのジャン・チャクムルさん」の演奏は
「指のタッチの力強さ」の中に「情感たっぷり」!
第1楽章は、力強い演奏にオーケストラがかすみがちでしたが、
第2楽章の美しい旋律を奏でるところはあくまでも優しいタッチでうっとり!
第3楽章になると、オーケストラとも一体感が醸成されて、とても感動しました!
会場の空気を鷲づかみです。
演奏後は大きな「喝采」を浴びていました👏
熱列な拍手に応えてアンコールは、ファジル・サイ作曲の「ブラック・アース」という、
ピアノの弦を手のひらで押さえて鍵盤をタッチするという超絶技法?を披露!
この演奏にはビックリ!
最後の「チャイ5」は高関健さんの、包容力に満ちた指揮に応える、
札響との「心の通じ合った演奏」で迫力満点でした!
アンコールは、チャイコフスキーの「弦楽セレナーデ」から「ワルツ」!
ブラボー!でした。
心の中で「喝采」を叫んだ、素晴らしい演奏会でした(^^)