今年初めての帰省

夫のマシュウです。

年が明けてからというもの慌ただしい日々が過ぎていきます。

というのも、急きょ始まった首都圏移住計画の準備や、

それに伴って動き出した札幌のわが家の売却活動に全神経が集中していました。

そんな事情を言い訳にするわけでもないのですが、

私の田舎の特別養護老人ホーム（特養）でひとり暮らす母親には、

冬場の雪害を気にして、春の到来まで訪問を自粛。

ゴールデンウィークを前に、雪融けも進んで気候も安定した頃を見計らって、

今年最初の田舎への帰省をしました。

私たち夫婦が移住計画を進めるにあたって、

田舎に残したままの母親の健康も気がかりではありましたが、

いざとなれば、首都圏から飛行機で駆け付ける方が札幌からＪＲに乗って帰るよりも

アクセスがイイと、私たち夫婦のこれからの暮らしの方を優先して、ことを進めてきました。

幸い、母親の体調もこのところ平穏を保っているようで

つい先日の、９３歳の誕生日にもお祝いの菓子類を孫っ娘の写真とともに

ゆうパックで送ったところです。

ようやく、

わが家の移住計画もひと段落して、田舎に帰省する日を迎えることができました。

妻は、数日前の買い物で、母親の好物を買い込んでいました。

おせんべいやら黒糖などのお菓子のほかに、

ご飯のお供にと、松前漬けやタラコも小さなタッパに詰めました。

たくさんのお土産を持参して、

面談室で黒糖をなめながら母親の話に耳を傾けることが楽しみです。

妻は、すでにその様子を想像して

「おばあちゃんたら、黒糖をなめながらもう一個欲しいんだけど、いいでしょ！なんていうんだろうね！」と笑っています。

ところで、

私たちの首都圏への移住のことは、高齢の母親には内緒です💦

昔の人ですから、北海道を離れてしょっぱい川を渡って東京くんだりまでの移住と聞くと、

置いていかれたんじゃないかと精神的にもショックが大きいでしょうから。

高齢なだけに一気に気落ちしてしまうと危険です。

特養の職員さんにだけ告げることにします。

面会当日になりました。

迎えてくれた母親は、車イスで職員さんに連れられて面談室に！

毎年、確実に歳をとっていくので、

その分老け込んで体力の衰えもしかないか？と覚悟していましたが、

あにはからんや、血色もよく前回会ったときよりも元気でビックリ！(@_@)

口も達者なものです(笑)

同じ入所者さんの悪口も全開です。

この頃は気分にもむらがあるようで、機嫌が悪いと職員さんにもあたると聞いてましたが、

表情も落ち着いて見えます。

いつものように、孫っ娘の成長ぶりを写真を見ながら伝え、

いつか会える日を楽しみにしてくれればと願い・・・

ホントは飲食できない面会室で職員さんの目を盗むように

黒糖を口のなかに入れてなめさせて笑い転げます。

こうして１時間程度の面会時間が過ぎていきます。

また今度来るからね！と、再会を約束してお別れ。

慌ただしい面会でした。

妻と安心して田舎町をあとにします。

妻「おばあちゃんの元気な姿を確認できて安心したわ。

これで、後ろ髪引かれることなく移住できるよ」

こうしてＪＲとバスを乗り継いでの長時間の移動も私たちにとっても最後。

まだ冬枯れのような寒さの残る道東にも、ようやく春の訪れの兆しが・・・

ＪＲの車窓から水芭蕉が咲き始めているのが確認できました。

私たちにとっては、これまでの思いもかみしめながらのラストランでした。

札幌に帰りつくと、互いに「お疲れさまでした！」

それにしても、

母親の住む田舎に会いに行くのに、

ドア・ツー・ドアで、今はＪＲとバスを乗り継いで９時間もかかります。

移住先からだと、羽田空港を利用することになるので、

同じドア・ツー・ドアでも７時間で済むことになります。

おまけに、これまでのように朝4時起きもありません。

考えようによっては移住した方が便利じゃない？

もっとも、交通費は倍以上かかるのですが・・・(^_^;)