広島と長崎の想い出

夫のマシュウです。

8月に入って、ここ札幌でも蒸し暑い日々が続いています。

道東の田舎の施設で暮らす私の母親など、昔は気温が24℃を超えると完全にグロッキー!

夜も眠れないよとこぼしていたものです。

ところが歳を重ねるにつれ、今度は「22℃を超えると辛いんだよ」と・・・

そのため、夏に私たちが帰省することを嫌がり

「暑いと自分のことだけで精一杯」と言っていましたね。

しかし・・・

かくいう私たちも、年々暑さに弱くなってきたと自覚するようになりました。

25℃を超えると体がだるい!やる気が起きない!

北海道でこうなのですから、本州での暑さはいかばかりか・・・

ニュースの画面を通して、うだるような暑さというのが伝わってくるようです(^_^;)

ところで・・・

きのうの8月9日は「長崎」「原爆」が落とされてから「77年」を迎えました。

テレビで平和祈念式典の模様を見ていましたが、

ジリジリと照りつける太陽の下で、暑さをものともせずお祈りする人々の姿に、

身の引き締まる思いを新たにしました。

77年前のあの日も、このように暑い日だったのでしょうか。

旅行好きな私たちは以前、広島と長崎を訪ねていました。

日本人なら、この悲惨な原爆被害の様子を一度は見ておくべきだと思ったからです。

広島では、原爆ドームといわれる旧広島県産業奨励館跡地で立ちすくんでしまい

原爆資料館は怖くて中に入ることができませんでした。

涙・・・

長崎では、平和公園の平和祈念像で手を合わせたあと、

思いがけず、偶然出会ったタクシーの運転手さんから、

それまで全く知らなかった「長崎医科大学の永井隆先生」のことを聞かされ、

「如己堂(にょこどう)」を訪れました。

隣の「永井隆記念館」に入って、遺品の数々に触れ、

奥様が持っていた、原爆で溶けて固まった「ロザリオ」を見たときには、

不覚にも涙が流れて止まりませんでした。

折から課外学習に来ていた小学生の子供たちがいるにもはばからず、

夫婦二人でその場に立ち尽くしてボロボロと涙してしまいました。

永井先生が被ばくされたとき、もしも奥様が生きていれば

すぐに大学の研究室に駆けつけるはずだという思いで、

被爆者の「救護活動」を続けたといいます。

ようやく落ち着いた3日後、焼け落ちた家跡を見に行き、

奥様が身に着けていたといういロザリオを見つけます。

戦争の不条理と、悲惨さ、その無念さなどがないまぜになり胸が痛みました。

こうして、私たちの記憶に強く「永井隆先生の生きざま」が刻まれたのです。

ぜひとも・・・

誰かが長崎旅行するなら絶対に勧めたい場所!

それは、必ず「如己堂(にょこどう)」に立ち寄ってほしいということです。

平和公園や浦上天主堂から近いところにあります。

原爆の悲惨さは広島と長崎が最初で最後の、

過去の戦争の愚かさを未来に伝えるものと思っていました。

ですが、突如として始まったウクライナ戦争で、

原爆の恐怖がいきなり現実のものとなったのが今年のこと!

だからこそ、平和の大切さと

絶対、原爆が使われてはならないという思いを強くした8月6日の広島であり、

8月9日の長崎でした。

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コメント

  1. 千沙 より:

    マシュウ様、アン様

    おはようございます。今回も素晴らしい記事をアップしてくださりありがとうございます。日本人として知っておきたい土地や遺産などには触れるように心がけています。熊本に住んでいながら、こちらの如己堂を知らなかったことが悔やまれます。

    ご夫妻がロザリオを見て号泣されたお気持ちが分かります。私も靖国神社の遊就館で、親の英霊さんになったご子息に対する思いに大泣きをしたことがあります。

    • ともに白髪の生えるまで より:

      千沙さん、コメントありがとうございます。マシュウです。
      長崎の如己堂のことは私たちも当地で初めて知った次第ですが、
      多くの方に行ってほしいところだと強く思いました。
      戦争、とりわけ原爆の悲惨さを思い知ると
      二度と起こってはならない戒めですね。
      千沙さん、こんにちは。アンです(*^-^*)
      あの年の長崎の旅は本当に強く印象に残っています。
      溶けて固まってしまった永井先生の奥様のロザリオでした。
      即死だったことでしょう。
      幼い子供を残してどんなに無念であったか・・・ホントに悔しい!!!
      のちに永井先生も原爆症に苦しみ亡くなりましたが
      ご自分の遺体を長崎大医学部の学生たちに解剖させました。
      尊敬します!!!
      そうそう、靖国神社、もう20年も前ですが行きました。
      親に宛てた手紙など読んでいるうちに、千沙さん同様、大泣き!
      ハンカチがグチャグチャに濡れました。
      不条理な戦争に夫や息子を取られるなんて
      ゼッタイニ、ゼッタイニ、あってはならぬことですね。